健康診断(婦人科検診)

当院では婦人科検診として子宮頸がん検診や子宮体がん検診などの婦人科検診や、性感染症検査、ブライダルチェックなどの健康診断を行っています。様々な疾患は、早期に発見して治療を開始することにより、治癒にかかる期間や体への負担が軽減されたり、重篤化を抑えたりする可能性が高くなります。そのためにも、健康診断を受けることをお勧めします。
子宮頸がん検診
子宮頸がんは、子宮腟部から頸部の、子宮の入り口付近にできるがんです。近年、HPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスへの感染が、子宮頸がん発生に関わっていることがわかっており、子宮頸がんの発生率は20-30代で急増している傾向にあります。
子宮頸がん検診では、綿のついた細いブラシ状の検査器具を使って、子宮頸部(子宮の入り口)を擦って細胞を採取し、顕微鏡で調べる子宮頸部細胞診を行います。通常この検査を、2年に1回、受診することが推奨されています。
当院は、知立市子宮頸がん検査の実施医療機関となっています。
対象となるのは、知立市にお住いの20歳以上の女性(今年度中に20歳になる方を含む)で、今年度20歳の方については知立市の方から無料クーポンが配布されています。詳しくは下記をご参照ください。
子宮頸がん検診について(知立市・pdf)
知立市に住民票がある方は子宮頸がん検診を自己負担金1,200円で実施できます。(6月1日~2月末まで)
クーポンが適用とならない知立市以外の方は自己負担となりますが、ご案内可能です。
子宮体がん検診
子宮体がんは、子宮の奥の子宮体部の内膜にできるがんです。女性ホルモンが深く関わっていると言われ、閉経が近い、あるいは閉経後の50代以降の女性がかかりやすいがんとされています。最も多い自覚症状として不正出血がありますが、月経不順と間違えて放置されがちです。50歳以上の方、不正出血のある方(とくに閉経後)は、念のため子宮体がん検診を受けることをお勧めします。
子宮体がんの検診方法としては、経腟による超音波(エコー)にて子宮内膜の肥厚や所見の異常を観察します。状態に応じて、綿のついた細いブラシ状の検査器具を使って子宮内膜の細胞を採取し、顕微鏡で病理診断を行うのが一般的で、診断精度は90%と高くなっています。
性感染症検査
性病に感染しているかもしれないと思っても、なかなか人には相談できず、病院にも行きづらいという方は多いかもしれません。しかし、性病は自然治癒することは少なく、有効な市販薬もありません。放置しているとおりものが匂う、かゆみ、下腹部の痛みなどが悪化したり、不妊の原因になることがあります。ご不安がある場合は、当院婦人科にご相談ください。
性感染症検査では以下のような検査を行います。
- 問診
- 症状や発症時期、感染の心当たりのある時期などをうかがいます。症状や潜伏期間によって感染症の種類がわかる場合もあります。
- 視診・触診
- 性器やその周辺など、症状のある部分の診察を行います。また触診により、痛みの有無や病変の硬さなども調べます。
- 内診・膣鏡検査
- 視診、触診の上、必要と判断した場合、内診を行います。また膣に膣鏡という機器を入れ、膣の中を観察する膣鏡検査を行うこともあります。
- のどの検査
- 口腔性交によって性感染症がのどに感染することもあります。うがいやのどを長い綿棒で拭うなどして分泌液を採取し、検査を行います。
- 血液検査
- 梅毒、HIV(エイズ)、B型肝炎、C型肝炎など肝炎ウイルス等は、血液を採取しての抗体検査等によって診断を確定することができます。
- 尿検査
- 尿の中に性病の原因となる細菌などの微生物がいるのかどうかを調べる検査です。種類が分かれば、有効な薬の種類もわかります。
ブライダルチェック
「ブライダルチェック」は言わばヘルスチェックというもので、主に将来の妊娠に備え、「赤ちゃんに感染するような疾患がないか」「妊娠や出産に影響する疾患がないか」という視点から、様々な検査を行うものです。近い将来に結婚の予定がある方も、まだ未定な方も、将来、子供を持つ選択を検討される場合は、女性の方だけでなく、カップルでも一度受けておくことをお勧めします。
子宮や卵巣の状態や排卵周期を把握しておくことは妊娠を検討されていくうえで重要な検査になります。また、不妊の原因の一つとされているクラミジア感染症や、肝炎や梅毒などおなかの赤ちゃんに感染をさせてしまう可能性のある項目は、感染していても症状を感じない方もいらっしゃいます。そのため妊娠前に検査、治療しておくことが大切です。
精液検査は、精液量や精子濃度、運動率、奇形率などの検査内容となっています。
当院では、女性のみ、またはご夫婦・パートナー同士での検査を承っております。当院通院中の女性患者様のパートナーの方はご案内することが可能ですのでご相談ください。
女性向けセット
- 経腟超音波検診
- 子宮、卵巣などの画像検査(子宮筋腫や卵巣の腫れなどがないかどうか。生理周期と相応の所見かどうかの確認。)
- 血液検査
- 血液像(赤血球、ヘモグロビン、血小板など)、肝機能、腎機能、血糖、脂質・代謝、B型肝炎、C型肝炎、HIV、梅毒、風しんなど
- 細菌検査
- クラミジア、淋菌、GBS、カンジダ、一般細菌など
生理日を避けてご予約ください。
女性向けセット 費用 | 15,000円 |
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男性向けセット
- 血液検査
- 血液(赤血球、ヘモグロビン、血小板など)、肝機能、腎機能、血糖、脂質・代謝、B型肝炎、C型肝炎、HIV、梅毒、風しんなど
- 尿検査
- クラミジア、淋菌など
男性向けセット 費用 | 13,000円 |
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オプション 精液検査を含めた男性ブライダル検査 (精液検査単独ではしていません) |
15,000円 |
精液検査は院内では検査できませんので、容器をお渡しさせていただき、別日に提出していただいています。詳しくは受診時にご確認をお願いします。
このほか、各種抗体検査(風しん、麻しん等)や血液検査のみの希望、またMRワクチン(麻しん・風しんワクチン)接種希望の場合も、当院内科にてご案内可能です。詳しくは、お問い合わせ、ご相談ください。
風しんとは:妊娠中の女性が感染すると、胎盤を通じて産まれてくる赤ちゃんの耳や目、心臓などに障害(先天性風しん症候群)を生じる可能性があります。幼少期にワクチン接種や感染歴がない方は抗体がありません。また、抗体がついても時間経過で低下してしまうことがあります。抗体価の低い方はワクチン接種が推奨されています。詳しくは、予防接種のページをご確認ください。