CT検査とは

CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影)は、X線を体に当て、体を通過するX線の線量データをコンピュータで処理することで、体を輪切りにしたような断面図を表示することができるものです。頭部(脳・神経系など)、胸部(心臓・大動脈・気管支・肺など)、腹部(胃・腸・肝臓・胆嚢・膵臓・腎臓・子宮・卵巣など)の病変に関し有効な検査となっています。
当院では先進のCT装置を導入し、腹部を中心として頭部、胸部のCT検査を実施しています。場合によっては、当日の撮影も可能となっています。画像診断にあたっては、当院の医師と放射線科専門医による二重読影を行っており、迅速に病気を診断し、重症度や緊急度を判断することができます。痛みのない検査で、撮影時の息止め時間も非常に少なく済むため、ご年配の方で、長い息止めが困難な方でもきれいな画像を得ることができます。
当院ではX線CT装置として「Canon社製Aquilion Lightning」を導入しています。これは先進のマルチスライスCTで、従来に比べて最大75%の被ばく低減が可能となっています。体脂肪解析も可能で、生活習慣病がご心配な患者様にもお勧めいたします。
CT検査で見つかる主な疾患(頭部、胸部、腹部)
CT検査では、以下のような疾患を疑う所見がある場合、施行することがあります
- 頭部CT
- 脳出血、脳梗塞、くも膜下出血、脳腫瘍、脳浮腫、脳動脈瘤、副鼻腔炎など
- 胸部CT
- 肺炎、気胸、肺がん、胸部大動脈瘤など
- 腹部CT
- 食道がん、肝臓がん、胆のうがん、膵臓がん、大腸がん、腎臓がんなどのがん、肝炎、膵炎、腎炎などの炎症性疾患、結石、婦人科疾患など
胸部CT
胸部CTでは約10秒ほど息止めをしっかりと行い、肺の状態を調べることが可能です。肺炎、気胸、肺がん、胸部大動脈瘤などを評価することができます。
腹部CT
肝臓や胆のう、すい臓など内視鏡では検査できない腹部や骨盤内臓器の検査に有効です。肝臓、胆道、すい臓などの腫瘍やのう胞などの疾患の有無を確認することができます。またお腹の痛みが続く場合、尿管結石、胆石、盲腸などの炎症所見を見つけることができる検査の一つとして有効です。
CT検査に際してのご協力、お願い
CT検査はX線を使用した検査のため、撮影部分に金属類が映ると画像が不明瞭となります。
検査前はアクセサリーなど取り外していただくようお願いします。当院に検査着もご用意がございますので、ご安心ください。
- 貴金属(ネックレス等)
- 金属の入った下着(ブラジャー等)
- ズボンのベルトやファスナー
- カイロ、湿布、エレキバン等
腹部CT検査の場合、基本的に直前のお食事はとらないようにしていただいております。飲水は可能です。詳しくは検査予約時にご案内致します。
腹部超音波検査とは
腹部超音波検査(腹部エコー)とは、超音波を用いて臓器を観察する検査です。腹部に検査用のゼリーを塗り、超音波を発信するプローブ(機械)を当てて画像化して診断します。
腫瘍や脂肪肝、腹水、胆石、胆のうポリープ、尿管結石など様々な疾患を発見することができ、血流の有無などもみることができます。
痛みもなく身体への負担が少ない検査でリアルタイムの画像をみることができ、被ばくの心配ないことが利点です。ただし、腸管ガスや体型により抽出できる画像に個人差がでることがあります。
腹痛が続く、または健診で腹部臓器の異常が指摘されているけれど、妊娠中または妊娠の可能性があり、CT撮影が実施しづらい場合も、まずは腹部超音波検査から案内となる可能性があります。
腹部超音波検査の対象となる方
肝臓、胆のう、胆管、すい臓、腎臓、脾臓などが対象となる臓器です。
- 血液検査で肝機能の異常を指摘された
- 脂肪肝、肝嚢胞を指摘されたことがある
- 胆のうポリープ、胆石が指摘されている など