婦人科とは

婦人科は思春期から高齢に至るまで、あらゆる世代の女性に特有の症状や病気についてみていく診療科です。月経(生理)の様々なお悩みや妊娠に関わること、各種の子宮の病気、更年期障害のことなど、幅広く診療を行います。生理前や生理中で体調がすぐれない、更年期のほてりや倦怠感が強い、おりものの臭いが気になる、避妊に失敗したかもしれない、といった場合、婦人科の領域となります。
婦人科は、なかなか気軽に受診がしにくいと感じる方や、学業や仕事、家事、子育てなどで忙しかったりして、症状が進行してから受診される方もいらっしゃると思います。当院の婦人科は、婦人科における「かかりつけ医」として、何でも相談していただける診療科です。院長のほか、複数の産婦人科医師が担当し、一人一人の患者様に寄り添った診療を行っていきますので、気になるお悩み、症状がありましたら、一度ご受診ください。
婦人科受診の流れ
婦人科ご受診の際は、WEB予約、またはお電話による予約をお願いいたします。
- WEB予約
- 0566-81-0070
1週間以内に発熱、咳などの上気道炎症状がある方は、時間と場所を調整して診察を行っていますので、ネット受付ができません。お手数ですが外来診療時間内にお電話でご相談ください。
以下のような気になる症状がありましたら、お気軽に婦人科をご受診ください。
- 生理不順、生理痛、月経前症候群などの生理の異常がみられた
- おりものの量や色、においなどの異常がみられた
- 不正出血があった
- 貧血がある
- 下腹部が痛い
- 性交時に痛みがある
- ほてり、いらいら、気分の落ち込みなど、更年期障害と思われる症状がある
- デリケートゾーンにかゆみやできものがある
- 尿漏れに困っている など
以下のような場合も、婦人科にご相談ください。
- 子宮がん検診など健康診断で異常を指摘された(子宮筋腫、子宮がん、卵巣の異常指摘、貧血指摘など)
- 低用量ピルの処方
- 生理日の移動
- 避妊の相談(緊急避妊薬、定期処方ピル(避妊目的:自費)など)
- 母体保護手術(人工中絶手術) など
ピル処方

当院では、月経痛、月経不順、PMS(月経前の気分変動など)、避妊、緊急避妊、および生理日移動のためのピル処方をいたします。
低用量ピル(保険適用ピル・自費処方ピル)
低用量ピルは、生理に関係する症状の緩和や避妊などの以下の目的に処方されます。
- 生理に関する症状の緩和(月経困難症・月経不順・PMS・月経前気分不良など)
- 子宮の症状の改善(子宮内膜症など)
- 避妊
- 生理日の移動
- ニキビなど肌荒れ改善
保険適用の低用量ピルについて
保険適用の低用量ピルLEP(低用量エストロゲン・プロゲステロン配合)は避妊効果以外にも、生理に関する症状の緩和(月経困難症、生理痛、生理不順、PMS、月経前気分不良など)や子宮内膜症の治療にも使用され、病巣を縮小させる効果があります。
さらに、低用量ピルを長期間摂取することで、子宮体がん、卵巣がん、大腸がんのリスクも減少するとされています。
ピルの種類は各種あり、それぞれ服用方法や配合量に違いがあります。皆様のライフスタイルや症状を考慮したホルモン剤の処方を提案しています。
ピル内服の副作用として、服用開始ごろは10人に1~2人の方に軽度の吐き気や頭痛など“つわり”の様な症状が現れることがありますが、ほとんどの方は数日で症状が落ち着きます。
また、お薬を内服してから1~2カ月の間で少量の不正出血があることがありますが、徐々に治まっていくことが大半です。
頻度はまれではありますが血栓症のリスクがあります。血栓症の危険因子として、40歳以上、喫煙、肥満などがあげられます。
過去には乳がんのリスクを高めるとの説もありましたが、現在はリスクを高めるものではないと否定されています。
当院では、副作用の出現がないかどうか定期的に血液検査や診察、問診で生活の質が改善されているかどうかの確認を行い、患者様が安心しながら内服できるように心がけています。
自費処方の低用量ピルについて
健康保険適応外の低用量ピルOCは避妊、肌荒れの予防・改善などに使用するピルの種類です。
定期処方の避妊用ピルは避妊効果が認められる薬剤として承認を受けており、適切に使用することで避妊効果が非常に高く、99%に近いとされています。不意の妊娠を避けたい場合は、定期的に婦人科を訪れ、専門医の指導のもとで低用量ピルを処方してもらうことが推奨されます。副効用として、生理痛やPMSの緩和、肌荒れ改善なども期待できます。
アフターピル(緊急避妊ピル)
アフターピルは、避妊手段が使用されなかった性交渉や、コンドームの破損などの避妊失敗があった場合に利用される緊急避妊法です。このピルは黄体ホルモンを含む薬であり、適切に使用することで避妊効果を発揮します。ただし、性交渉後72時間以内に服用する必要があり、効果は100%ではありません。時間が経過するほど効果が低下するため、早急に婦人科の診察を受けることが重要です。
当院の予約がWEBで取れない場合はお電話(0566-81-0070)にて受診の相談をお願いします。待ち時間は発生してしまうかもしれませんが、処方を含めた診察をご案内しておりますのでご相談ください。
月経移動(中用量ピル)
月経移動とは、大切なイベントや予定と生理が重ならないように生理日をずらすことです。
例えば旅行、スポーツイベント、結婚式などで生理が重なると不便を感じることがあります。そんな時、中用量ピルを使用した月経周期のコントロールが有効です。
月経移動は、生理が始まってしまうと途中で止めることはできません。
ずらしたい生理の1つ前の生理がきて、5日以内には受診をしていただくとよいでしょう。
漢方処方

当院では、月経痛、PMS、更年期症状、悪阻などに対して、ご希望の方に漢方処方の選択もご案内しております。
漢方とは
漢方医学は、自然科学に基づき、先人たちの豊富な治療経験を蓄積しています。個々人の体質や特性を大切にし、心と体が一つであるという考え方に立脚しています。特定の器官だけでなく、全体の調和を目指す全人的な医療を提供します。西洋医学では特定しづらい不定愁訴も、漢方では具体的な症状として捉え、身体の所見を総合して治療法を決定します。同じ腹痛でも、個人の体質や他の身体所見に応じて異なる漢方薬を選択することがあります。さらに、病気になる前の段階、いわゆる未病の状態でも、漢方は予防的な治療を行うことがあります。これは、予防医学の観点からのアプローチです。
当院では、患者様一人ひとりの症状に応じた漢方治療を心がけております。患者様のご希望や症状を詳しくお聞きした上で、最適な治療法をご提案いたしますので、どうぞ安心してご相談ください。また、より精密な診断が必要と判断される場合は、血液検査、内視鏡検査、CT検査なども実施し、患者様に最適な治療を行います。
漢方で対応する主な症状
- 冷え性
- 倦怠感
- 産後の体力低下
- 更年期障害
- 月経痛
- 月経不順
- PMS
- 不安症状
- 不眠
- 食欲不振
- 悪阻 など
予防接種

各種予防接種につきまして、当院内科にて対応しています。
詳しくは、こちらをご覧ください。
CTでの検査
婦人科では必要に応じまして、CT検査を案内することがございます。
詳しくは、こちらをご覧ください。
その他、当院では鍼灸案内や、女性のヨガなど適宜案内しております。
適度な運動、血流促進の効果があり、副作用がないため心も体も健やかな生活を過ごす上での選択肢の一つとして有効です。
通院治療と併せて活用していただいている方も多いためご希望の方はご相談ください。